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□僕らは一つ
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「んっ…ふ…ぅ」
「棗…もっと声出して…?」
「流っ…架ぁ…//」
棗の涙が流架の性欲を掻き立てる。
「もっと…もっと見せて…?棗の全て」


『僕らは一つ』








痛みを知ったのはいつだったか。
流架が棗のことを、親友として見れなくなった日から、その痛みは始まった。
「棗…」
「…流架」
身体に無惨に残された傷跡を見る度に痛みは、増していき…
時に壊れそうな衝動さえ伴った。
「……っ」
傷の手当ては自分の役目。
それは嬉しいことであり、同時に悲しいことでもあった。
「ごめん、俺が…」
「ばぁか…お前が悪い訳じゃねぇよ、流架」
デコピンで、ぺちっと額を小突かれ、流架は少し痛そうにしながら笑った。
だけど、心の中は痛みでいっぱいだった。
この想いを、どうしたらいいのか判らない。
棗…
「無理…しないでよ…お願いだから」
「…流架……?」
気がつけば、ぎゅっと棗の身体を抱き締めた。
「ぉぃ…?」
「棗…」
離したくない。
この距離を、身体を…君を。
棗を、離したくない
「棗…っ」
「流………」




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