BACK

□僕らは一つ
3ページ/11ページ

「なに…言ってんだよ」
「冗談とか…そんなんじゃないから」
流架は念を押すように言うと、困惑する棗の無防備な唇へキスを落とした。
「んっ…!?」
思いも寄らない言葉と行動に棗は抵抗すら出来ないまま、流架のキスを受ける。
そのまま、ぬるっとしたものが口内に入ってきたのが感覚で判った。
「…んっ…ふ…」
流架の舌が、歯列をなぞり口内を犯し棗の舌を絡めた。
「ふぅ…っ、ぅ…///」
口内を弄られてゾクンと身体が揺れる。
その棗の様子を見て流架はスッと下肢に手を伸ばした。
「ぁっ!?」
唇を離された瞬間に、棗の強張った声がした。
「俺の気持ち、知って…?」
ジッパーを片手で下げ、下着の中に手を入れる。
「流っ…やめっ///」
流石に此処まで来ると、棗と言えども慌てざるを得ない。
流架の身体を押し戻そうとしたが、力が入らなかった。
「棗…俺のこと、嫌い…?」
「流…架…」
「嫌いなら…抵抗していいよ…」
本気で棗に抵抗されれば、流架に勝ち目はないことは流架自身よくわかっていた

だからそう問うた。
「嫌じゃないなら…もし、嫌だって思わないなら…抵抗しないで…?」
そう言われて棗はふと力を抜く。
まだ判らない。
自信もない。
だけど、なぜだろう。
流架相手ならいいと思える。
「……いいのかお前は…」
「棗がいいんだ」
「……好きにしろよ」
そう言った棗の顔はどこか仄かに赤かった。




.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ