銀魂小説orz
□君のもうひとつの思い出
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「多串く〜ん♪」
いきなり後ろから飛び付いて、俺とは全く無関係なヤツの名前を呼ぶ、俺の最愛の人。
「ば…!?お前、何度いえば分かるんだよ!!俺は土方だ!!ひ・じ・か・た!!」
俺の顔を見て照れながらいつものツッコミをしてくれる、俺の可愛いコイビト。
これが俺たち、土方十四郎と坂田銀時の日常。
「多串くん♪だぁい好きぃ♪」
銀時がギュウッと俺に飛び付いてくる。
「だから多串じゃねぇよ土方だ!!てかお前いちいち抱きつくんじゃねぇよ!!」
「えぇ〜別にいいじゃねーかァ」
つれないなぁ、とかいいながら銀時が渋々俺の背中から離れる。
「…なァ銀時、」
「んぁ?」
俺の問いかけに銀時が気だるそうに返事する。
「俺さ、前から気になってなんだがな、結局のトコ誰何だよ…その多串って?」
「だぁから、俺の同級せ…」
「本当にそれだけか?」
「……」
俺たちの間に沈黙が流れる。そしてその沈黙を、銀時が破った。
「話…長くなるけど、聞いてくれる?」
「あぁ、」
俺の返事を聞くと銀時は静かに、いつもとは全然ちがう、真剣な顔で話始めた。