DMC雑感

□ダンテの覚悟・バージルの微笑
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『ダンテの覚悟・
バージルの頬笑み』


バージルの少年時代には、何があったんでしょうね。
どんなことがあって、あれほどの青年が『力だけが全て』なんて思い込んで、弟を巻き込んでまで力を追い求めなければならなかったんだろうか。

ダンテはその理由を知っていたのかも知れない…。

(相変わらずの、俺の妄想が炸裂します。大丈夫な方だけ読んで下さい。)


ダンテは魔界に飛び込む前に、Mission16でレディにこう言っています。

『最初はむかついてただけだった。…アンタのおかげで、自分のしなけりゃならないことがわかった。何が大切なのかもな。』

ダンテは、兄が少年時代、母と一緒に悪魔に襲われて生きるか死ぬかの思いをしたのを知ってる。
もしかして、その後の兄の身の上も知ってる。

ダンテはわかっている。
あの時もその後も、自分は無事だったこと、安全な場所にいたことを。
双子の兄が味わった地獄を自分は免れたということを。

だからバージルが力を追い求め、悪魔になりたがるのを心の底では、仕方のないことと思っていたのかもしれない。


Mission17では、ドッペルゲンガーに向かって、
「もう迷ってねえ」
と、ダンテは言っている。
つまりそれまで、ヒョウヒョウとした顔の下で、ダンテはずっと迷っていたということだ。
バージルを止めるのか、行かせるのかと。

ダンテを決断させたのは、レディ。
人間のか弱い女が、実の父の過ちを止め、我が手で父の罪を終わらせようとしている。
家族として、深く愛しているからこそ。


ダンテは、自分が家族として、バージルを愛していることに気付き、それを認めたからこそ、最後の対決でバージルに、
「終わりにしよう、バージル」
と言ったのではないかと思います。
これ以上、兄が罪を重ね続けることを見過ごすことを終わりにする、と。


それほどの思いで、血を分けた兄を止めても、ダンテは人間達からは『悪魔』と呼ばれる存在です。

はじめのうち、レディやジェスターに悪魔悪魔と連呼される度に、ダンテはもの凄くふてくされた顔をしてましたよね。

それでも、バージルを止め、人間の側に立つ…
父のように、と覚悟したダンテを俺は見事だと感じます。

きっと、かつて父のスパーダが人間の側に立った時も、同じようなドラマがあったことでしょう。






さて、兄のバージル。

俺の頭の中には、バージルのイメージとして、己れの墓を突き破って、地上に這い出す銀髪の少年が取り憑いているのです。

バージルの目には、ダンテにはない険があります。
力だけが全ての修羅場を見つめて育っているのでしょう。


…それなら、ずっと厳しい暗い目でいればいいのに。
もっと不幸せな顔だけをしていてくれたら、俺もバージルに魅力を感じることはなかったです。

弟と交すヒリヒリするほど緊張感をもった会話の中で、うっかり頬笑んだり、
「俺はアンタを止めなきゃならない…たとえアンタを殺すことになっても!」
と叫ぶダンテに、寂しそうに笑ったりしないでくれ…!

見る者が、心乱されるから。


差し延べる弟の手を斬り払ってまで、人間界を拒絶し、魔界に墜ちて行ったバージルの心中は、まだまだ謎です。



皆さんと話し合って、この謎を解けたらと思います。

とりとめもない雑感に付き合っていただいて、ありがとうございました。

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