半魔双子の日記

□第5話 ダンテ、オタフクカゼにかかる
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ダンテの日記 4

3月20日
みんなで風呂屋に

 あー、いい湯だ。

 そーいやァ、やってなかったな、オタフク。

 どんだけ箱入りだって?
棺桶に入ってたバージルほどじゃねえけどな。

 今朝のみんなのあわて顔は、オモロかったぜ。

 馬鹿兄貴の説得と支度してくれてアンガトな。

 え?

 ネヴァンが★して、レディが★して?

 ふふっ、ホントかよ。

 オレの方は、バージルの服窮屈でよ、スカーフなんか最初からしなかったし、ベストも腹開けて着てたぜ。

 バージルがムキんなって、スティンガーLv.3で突っ込んで来やがるから、さすがのオレも傷だらけだぜ。
ったく、こちとら病人なんだから、少しは手加減しろよな。


 でも、同じ顔の兄弟がいるってな有難いモンだって、今日はちょびっと思ったぜ。

 朝、兄貴がバイクのアクセルとブレーキはどれだって聞いてきたんだけど、アゴが痛かったんでレディに聞けよって言っちまったんだよな。
…恐くて聞けなかったみてえだし。

 あと、ネヴァンの弾き方とかも教えてやんなくて、ちっと悪かったかなって気がしてるんだ。


 ま、デビルボーナス以外はほとんど録画で行けるんだし。
槍通路も塔ダイブも塔バイク墜ちも、録画使ってること、オマエらがバージルに教えてくれたんだろ?

 何で返事しねえの?アグルドとか、ダレも。


レディ:アタシは悪魔と口きくのはイヤ。
アンタだけが例外。

ケル:スロの仕事でスパーダの長男と手合わせするのは初めてだったゆえ、全部3回戦まで戦った。

ネヴァン:バージルの方が、ダンテよりスパーダに似てるんで、バトル張り切っちゃった。

ジェスター:タ〜ラタ〜ラタ(幾分白々しい)


 ………オマエらな…。

 え?

 バージルがマッサージ室でウワゴト言ってる?

ちっと行って来っから、オマエらもう少し風呂入ってろや。


 あ、どーも。

デカイ図体で、死んだように爆睡して動かせない?
スグ連れてくんで、お世話さま。

 ?…バージルが爆睡しながら何か言ってる。

「こんな激務…毎日」

スロ屋の店員のことか?

「お前…愚弟とばかり…」
んあ?オレのこと?


 …オレは嬉しかった。

 口元からうっかりキバを生やしそうになり、やっとこセーブ。

 頭のネジが抜けてて、クソ頑固で常識のない兄貴だが、ダマシやすさにかけては、まるで天使だぜ。

 ま、あと3日もすれば、オレの丸顔も治るだろうから、頑張ってくれや…
(悪魔のように笑う)。


       (了)
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