空は紅
□苦労少女
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『はぁ・・・。まったく、先輩達は一体今まで何をしてたんだよ・・・』
太陽は昇りきっていて、風が少し爽やかに思える朝。
時計の針が七時ちょうどを指した頃、まだ誰も来ていない教室に私はいた。
私の声しか聞こえない、本当に静かな教室にたった一人。
そう、私です(何が)
05:苦労してると思ったらお前等も手伝いな!
なぜここに居るのか。
それは、昨日のことだった。
私は、毛利先輩に頼まれて(半分強制)常任委員というよく分からない委員会に入った。
常任委員とは、学校の破壊された部分を修理したり・・・いわば雑用係。
その常任委員の人は他にも二人いて、眼帯を左右反対に付けた『伊達先輩』と『元親先輩』という人。
その二人は明らか不良だった。
特に元親先輩。
その人たちは仕事を放置していて、依頼などまったく無視。
沢山溜まっていた書類を目にすれば、依頼は全て私のクラス、つまり婆娑羅クラスだった。
タイルが剥がれてるとか、窓ガラスが割れてるとか、カーテンとか!
もう沢山破損されていたわけなのだが。
『でもなんで私一人でやるの?新手のいじめですか?そうですか。
いじめ撲滅運動すっぞコラ』
一人でぶつぶつ言いながら剥がれているタイルを新しいタイルに張り替え、汗を拭う。
一応服装は先生に借りた作業服。
作業服は動きにくいけれど・・・汚れるから仕方がない。
女でも作業服は着るんだから!多分・・・。
ダダダダダダダダ
『ん?』
突然、どこかから誰かが走ってくる音がした。
こんな朝早くに誰が走っているのだろう・・・校庭だろうか?
しかし、走っているところは校内らしい。
どうやら、こちらに向かってくる。音がだんだん近くなってきてるし。
・・・・え?
『えうそまじ?何来んの何来てるの何してんの?ってか音異常じゃね?でかくね?』
ダダダダダダダダダダッ
『え、まじちょっ。まじいぃぃ!?』
ダダダダダダダダダダッ
ガラッ
バアァァァンッ!
『何してくれちゃってんのアンタアァァァ!?』
誰か来たかと思ったら、なぜか勢い良くドアが吹っ飛びました。
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