LS(連載)
□Nobady Knows ☆
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Tu sei cosi` speciale…
C'e` un posto speciale nel mio cuore che solo tu puoiriempire.
Ti ho amato fin dal primo momento e tu sai che ti amero` per sempre.
(あなたは特別だから…私の心の中にあなたしか埋めることの出来ない特別な場所があります。最初の瞬間からあなたを愛していました、そしてあなたも分かっているようにいつまでもあなたを愛しています。)
真っ白な紙の上に綴られた文字の羅列。
クスッと小さく笑い、その紙を丁寧に折り、男は胸のポケットから携帯を取り出した。
短く用件だけ伝えた男は満足そうにその手紙を眺め、そっとそれに接吻けた。
「Ti amo…」
リング争奪戦も終わり、再び訪れた平凡な日常。
獄寺クンも山本もしばらく病院に入院してたけど、今では元気に学校に通ってる。
正直、良かった…二人とも元気になって。
また、いつものように朝が来て、獄寺クンが俺を迎えに来て、山本が『オハヨ、ツナ』って言って獄寺クンの罵声が飛んで、賑やかで、何も変わらない風景が帰ってきて…。ホント、良かった。
何も変わってない二人の態度。
だから、俺も変わらずにいられる。だけど、ホントは少しだけ変わったところがあるのを俺は気付いていた。
それは…山本の獄寺クンを見る目。前とは違ってどこか優しくて、辛そうで、見てるこっちが切なくなる。って…えぇっ!!
そ…それって…もしかして…。
「なぁなぁ、獄寺ぁ!!」
「んだよ!野球バカ!!」
「学校着いたらちょっと付き合ってくんねぇ?」
「断る。」
「いいじゃん。すぐ済むからさ。なっ、決まりな。」
獄寺クン即答!!ってか山本勝手に決めてるシィ。
「っざけんな、俺は10代目と…」
「ツナを教室に送ったらで良いからさ。」
「HRがあるだろうが?」
「大丈夫だって、なっ、ツナ。」
って俺に振んないでよ山本。
獄寺クンもそんな捨てられた子犬みたいな目で俺を見ないで。
「10代目ェ〜!!」
「いいだろぉ?ツナ。」
「あっ、いや、そんなこと俺に聞かれても…。」
「ツナ。」
山本…目がマジなんですけど。
「あっ、でもHRの後体育だし。」
「ならサボっても平気だな。」
「えっ、あ…ウン。そうだね。」
「なら決まりな。」
「勝手に決めんじゃねぇ。」
「まぁまぁ。」
山本のテンションはこれ以上にないほど最高潮になった。
それに反して獄寺クンに機嫌はすこぶる悪くなるし。ホント、この二人って水と油。それでも結構仲良いんだよなぁ。
空を仰いで俺は小さく笑った。
俺は何も知らなかった。
何も気がついていなかった。
これから訪れることを…。
嵐が刻一刻と近づいてきていた。