海馬総受け(旧)
□夢幻
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爽やかな青空が広がっている。
今日は一般世間で言うGW3日目。
海馬と闇遊戯は久しぶりに海馬ランドに来ていた。
いつものように屋敷にやってきた遊戯。だが、海馬は来たばかりの彼に帰れと言った。
「…なんで?」
「今日は海馬ランドに視察に行かねばならん。新しいアトラクションを多数増やしたからな。今日はGWで日曜だ。親子連れが多い。客の入り数も相当なものだろう。こういうときに反響を見ておくのが一番いいからな。…よって、貴様の相手をしている暇は無い」
海馬は遊園地に行くというのに仕事と割り切っているからか、白いシャツにネクタイを締めている。
「……俺も行く」
「駄目だ。帰れ」
海馬はスーツを羽織るとパソコンに向かい、書類を保存していく。
「邪魔はしない。海馬が仕事の話をしている時は極力離れるようにする」
だから連れて行ってくれ…。いつもは猫撫で声を出して、すりよって、強引についてくるのに、今日はめずらしく下手に出てきた。
その顔が何故か悲しそうに見えたのは自分だけか。
「……好きにしろ」
海馬はそう言うとパソコンの電源を落とし部屋を出た。
「……はぁ」
遊戯はそれを見て誰にも知られること無く小さく溜め息を吐き、海馬の後を追った。