小さな戦士達
□光の中へ
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一人で部屋にこもってプラモを作る。
カチャカチャ・・・
「・・・できた〜。」
また一つ出来たLBXを専用の棚に並べる。
「それにしてもだいぶ増えてきたなぁ・・・。」
エンペラーM2、ゼノン、ハンターフェンリル、パンドラ、シグマオービスなど・・・
今回作っていたのは、トリトーンのプラモ
高校生にもなってまだ、こんなことしてるなんて、ね・・・
周りにはわかってくれる人なんていない。
だからいつも一人・・・。
「はぁ〜ぁ、こんなこと考えててもしかたないよね・・・」
そう言いながらプラモを作ったときに出たゴミを片付けていると、
まだ開けられていないプラモの箱があった。
「ん? こんなの買ったっけ?」
見つけたのは、見たことも無いLBXのプラモだった。
箱には『THALIA』と書いてある。
「タレイア? こんなLBX誰が使ってたっけ?・ ・ ・まぁ、作ってみればわかるかな」
・・・・30分後・・・・
「できた〜・・・かな?見たこと無いから出来たのか出来てないのかわからないや・・・」
箱の説明文を見ると、
「アーマーのタイプはナイトフレーム、武器は剣を得意とする。必殺ファンクションは、メロディタクト・・・?プレイヤーも書かれていないし、なんなんだろう・・・このLBX・・・?」
作ったLBXを見ているとタレイアの目が紅く光ったような気がした。
「・・・? 今、目が光ったような・・・。気のせいかな? ・・・っあ、そうだ。お菓子持ってきて食べよっと」
お菓子を取りに部屋を出た。
お菓子を持って部屋に戻ってくると、机の上に置いてあったはずのタレイアが無くなっていた。
それだけではなく、他のLBXたちもなくなっていた。
「あれ・・・?LBXたちが無くなってる・・・?」
部屋のどこを探しても1体も見つからなかった。
「おかしいなぁ・・・。さっきまであったのに・・・」
部屋を捜索していると、部屋の外から物音が聞こえた。
今、家には私しかいないはずなのに・・・。
怖さもあったが気になって部屋から出てみると、廊下にはLBXたちが並んでこちらを見ていた。
「あれ・・・?こんなところになんであるんだろう?あ、片付けないと怒られちゃうや」
片付けようとLBXたちに近づくと、LBXたちが急に動き出した。
「わぁ!?なんで勝手に動いてるの!?これプラモだしモーター入ってるわけないし・・・」
不思議と驚きで頭が混乱していた。
じーっと見ていると、先頭にいたタレイアが手招きをし、他のLBXたちをつれてどこかへと向かっていった。
「・・・ついてこいってことなのかな・・・?」
私は付いて行くと、LBXたちは屋根裏へと上っていった。
(屋根裏なんかなにもないはずだけど・・・)
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