小さな戦士達
□入り込んだ世界は
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・ ・ ・私はいつの間にか気を失っていたようだ
たぶん、あの光が原因だろう
もうろうとする意識の中、ピ、ピ、と言う機械音が規則的に聞こえてくるのが分かった
(なんの音だろう・ ・ ・)
ゆっくりまぶたを開けると真っ白な天井が目に入った
薬品の匂いがする。病院・ ・ ・?
徐々にハッキリしてくる意識
ゆっくり起き上がってみる。
どうやらベッドに寝かされてたみたいだ
「え・ ・ ・、なに、これ・ ・ ・」
周りを見回してみると、真っ白な部屋、ベッドの周りには複雑そうな機械が置かれていた
病院ってことには間違いなさそうだけど・ ・ ・
でもなんでこんなところに私はいるの・ ・ ・?
とりあえず、枕元に置かれていたナースコールのボタンを押してみた
看護師さんなら何か知ってるかもしれない・ ・ ・
しばらくして廊下からバタバタ、と足音が聞こえてきた
(なにをそんなに急いでるんだ・ ・ ・)
そしてガラッ、と少し乱暴に扉が開けられる
そこには医師らしき男性と看護師らしき女性2人、いた
3人は部屋に入ってくると驚いたような顔をして私をジロジロと見る
「・ ・ ・あ、あの―」
「本当に目覚めていたのか」
・ ・ ・はい?
私の言おうとしていた言葉は医師のその言葉にさえぎられた
W本当に目覚めていたW?
どういうことなんだろう・ ・ ・
「あ、あの―」
「キミ、大丈夫かい?具合が悪いとかないかい?」
「え、あ、はい・ ・ ・、あの―」
「それはよかった!」
・ ・ ・しゃべれない・ ・ ・
って、なんでこんなことになってるんだ
「そうだ!あの子にも連絡してあげて!」
「はい!」
そう医師が言うと1人の看護師が部屋を出て行く
Wあの子W?
誰のことを言ってるんだ・ ・ ・?
子、ってことは子どもだよね?
なんで子どもに私のことを連絡?
まず親とかに連絡するもんでしょ?
って、こんなことになんでなってるか、からだけど・ ・ ・
頭のなかがいろいろなWなんで?Wでごちゃごちゃになっていく
私がいろいろなことを考えている間にも話は進んでいるようで、さっきから医師と看護師の2人が何か話しをしている
・ ・ ・私は置き去りですか・ ・ ・
すると、さっき出て行った看護師の1人が「すぐこっちに来るそうです!」と医師に話す
それに医師は頷くとこちらを向く
そして私の寝ているベッドの隣にイスを出し座る
「・ ・ ・で、キミはどこまで覚えているかな?」
「え・ ・ ・っと・ ・ ・」
それは記憶が無くなる前のこと、ってことでいいのかな・ ・ ・?
「えっと・ ・ ・、部屋でプラモデル作ってたら急にプラモが動き出して、ついていったら屋根裏部屋に光の球があって・ ・ ・」
そこまで言ってハッ、と口をふさぐ
あ・ ・ ・、これ言っちゃまずいかも・ ・ ・
女子高校生が「急にプラモが動き出して・ ・ ・」なんて言ってきたら変なものを見る目で見られるのは確実だろ・ ・ ・
もし逆の立場だったら、私でもひくよ・ ・ ・
医師の方を見ると、やはり普通の人を見る目ではなかった
あ〜・ ・ ・、やっちゃったな・ ・ ・
そう思いうつむく
すると医師の後ろに立っていた看護師の一人が口を開いた
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