探し者

□運命輪廻
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気づいた時には、私は血だらけの姿で其処に座っていた




“此処”はどこだろう

どうして私は血だらけになり、此処に座っているんだろう

・ ・ ・そもそも“私”は誰なんだろう

名前は?年は?




わからない

何もわからない・ ・ ・





・ ・ ・此処にいても何も始まらない

そう思い、その場から立ち上がり、外へと出る











どうやら何処かの港の倉庫にいたようだ


太陽の光が眩しくて目を細める



此処は何処だろう



近くには海があるだけ


そして目の前の海には人の足のようなモノが浮いている





・ ・ ・私の目がおかしいのかな

人が海に浮かんでるなんて・ ・ ・あるのか・ ・ ・?



近くに落ちていた長めの鉄パイプで人の足らしきものをつついてみる


「あの〜・ ・ ・、大丈夫ですか?」


一応声もかけてみる



すると、足が沈みザバッと顔が浮かんでくる

見たところ20代ほどの男性のようだ



「・ ・ ・人?」


「・ ・ ・死にきれなかったか・ ・ ・」



・ ・ ・今のは聞き間違いだろうか




「・ ・ ・あの、大丈夫ですか?」

「私は残念ながら無事だよ。それよりお嬢さん、私と心中していただけないでしょうか?」

「・ ・ ・?」



心中って・ ・ ・。


さっきから思ってたけどこの人は少し変かもしれない





そんな失礼なことを思っている間に男性は海から上がってくる

衣服は濡れていて風邪でもひきそうだ



「あの、大丈夫ですか?服濡れてますけど・ ・ ・」

「私から見れば君の方が心配だが。」

「・ ・ ・?」

「怪我してるでしょ?」

「怪我・ ・ ・」



改めて自分を見ると、体のあちこちで酷い怪我をしていた


それに気づいた瞬間、体中を痛みが襲う


「っ・ ・ ・」

「大丈夫かい?・ ・ ・これは与謝野先生に診せた方がいいのかなぁ。あ、でも私今携帯持ってないや」



男性が何か話しているが、だんだんと聞き取れなくなってくる

意識が朦朧とし、景色が歪んで見える



そしてそのまま目の前が暗くなり、意識を手放した




























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