花巻くん攻略本がほしい!

□芹沢葵のおもい。
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夢主side


私は今衝撃を受けている。



優香から花巻くんと葵さんが別れたと聞いて。



様子だけ。様子だけ見ようと思って花巻くんたちの教室に行った。



ちらりと覗くと、花巻くんは少し俯いていて、表情が伺えない。悲しいに決まってる。当たり前だ。猛アタックするくらい好きな相手。



でも私にできることはなにもない。



私で花巻くんの傷を埋めることは、葵さんの代わりをすることはできるんだ。



でもそれは嫌だ。私はたった1人の私として花巻くんに見てほしい。


声をかけづらくて、手を握りしめてそのまま自分の教室に戻ろうとして踵を返したら



誰かにぶつかってしまった。



「ぶっ、いた、すいませ、ってクソカワじゃん」



「…………」



クソカワの様子がいつもとちょっと違った。


教室に足を向けた途端、腕をガシッと掴まれた。



「いた!ちょ、クソカワ離せよバーカ!」


しかし言い返してこず、そのまま私の腕を引っ張って



奥へ奥へ人があまりいない方へと進んでいく。



そして、端っこの使われていない道具部屋に来た



そこの廊下の壁に向かって、私を押した。


「ちょ、痛いよクソカワ。馬鹿なの?!」



そういう私の話も聞かず、足を壁にドンとした。




「あんたに足ドンされても嬉しくアリマセーン」



「ねえ。マッキー別れたじゃん?付き合っちゃえばいいじゃん」




「私にできることはないから。」



「ちがうよ。できることをやるんじゃない。やりたいことをやらなきゃ」



その言葉は少し私の心を突き刺す



「でも私は誰かの代わりなんかしたくないの!てかあんた邪魔!」



一瞬、一瞬だけクソカワが悲しそうにしたんだ。




でも私は、んなわけねーなと一蹴した。



するとクソカワが近づいてきた。



ん?近づいてきた!?


キスされる?!


A.そのままされるがまま


B.殺す


C.殺す



B。殺す


バキッ



「盛ってんじゃねえよこのクソ野郎!!くたばりやがれ!!」



「ぐはっ」



クソカワはのびた。




私相手に盛るとかどんだけ欲求不満なの。




でも、できることをやるんじゃなくて、私がやりたいことを。か。



ちょっといい言葉かもね
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