花巻くん攻略本がほしい!
□夏は短し恋せよ少年少女
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「これにて、一学期を終わります」
校長の長い話が終わり、明日から夏休み。
まあ、バレー部は部活で忙しいんだろうけど
でもなんと優香が優香の友達とバレー部の3年4人を誘うことに成功したようだ。
それぞれ1人づつ誘って、女子4人、男子4人でプールに行くことになったのだ。
花巻君の水着とか。えろすぎて直視できなさそうだわぁ
「芹!キモイぞ。声漏れてる。明後日ね。急で悪いけど、なにぶんバレー部忙しいからね。明日、水着見に行こうね」
「もう、優香急!仕方ないな。明日は久しぶりに乙女ゲー新作進めようと思ったのに〜」
「じゃあこなくていいよ。花巻君はきっとナンパとかされるんだろうなぁ」
「うぐっ、わかったわかった。明日ね!」
「9時半ね。〇〇モール集合で!」
「うぃー」
「ねえねえそれ俺も行っていいー?」
「お、及川君!」
「げ、クソカワ」
「ちょっとー芹ちゃん!顔」
「やだね、こいつとなんか一緒に行きたくアリマセーン」
「ええ、マッキー呼ぼうと思ったのになぁ」
「スンマセンクソカワパイセン!ヨロシクッス」
「カタカナ……まあいいや。よんでやろう」
「ありがとね、及川君!明日〇〇モールに集合だよ!」
「はーい!優香ちゃんもよろしくね」
「はーい♡」
ホントにメロメロだな。
溜息が出るよ。
そして次の日。
「ヤッホー!2人とも遅〜い!」
「男なんだから黙って待ってろ」
「ごめんねえ!及川君のためにおしゃれしてたのー!」
「あ、そうなの!可愛いね!」
「えへへ」
なんだこいつら
「………………じゃ、いこっか」
「「うん」」
「あのあの、私、及川君の水着選びたい!」
「は?何言ってんの優香。」
「………だまれ」
小さな声で言われた。こわっ!
「いいよー♪じゃあ俺芹ちゃんの水着選ぼっと!で、芹ちゃんは優香ちゃんのね」
「巻き込むんじゃねえよクソカワ。」
「わあ、可愛くない!マッキーに嫌われちゃうよ?」
ドスッ
「シネ」
「やめて〜」
「……?あれ?そういえばマッキーは?」
優香が思い出したように呟いた。
「クーソーカーワー?」
「ごめんごめん芹ちゃん!悪気はなかったんだよ!マッキーに連絡し忘れただけ!ごめん!」
「はぁ。もう〜折角花巻君に会えると思ったのに〜」
全く……クソカワめ。