花巻くん攻略本がほしい！
□芹沢葵のおもい。
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夢主side
9月といえば秋風が涼しい季節。そんな印象だったのは何年前だろう。
温暖化のせいで9月はまだまだ夏のようだ。
今日からまた学校が始まる。プールの後は私は高熱を出し遊ぶ予定全部キャンセル。
それはなかなか治らずつらかった。
でも2週間前くらいに治り、優香とカラオケに行きまくった。
そんなこんなで私の高校最後の夏は終わった。
まだ『おわった』とは言えないか。あついからね。
始業式だけだから早く終わり、放課後になった。
するとうちの教室にある人物が訪れる。
みんなちょっとざわざわしている。
そう、その人は…
「中村さん。これから空いてます？ちょっとお話があるんです。」
生徒会長、いや葵さんだった。
「え？あ、私？！空いてます空いてます！暇です！えとどこ行けばいいですか？」
「生徒会室に。私はお掃除があるのでそちらを済ませたら伺います。」
「え！先入ってていいんですか？」
「ええ。鍵は開いてます。中のソファーに座っていてください。」
うわあ。生徒会室とか嫌な思いしかないよ。
でも前はソファーに座ろうとしただけで怒られたからなぁ
ちょっと楽しみ。
早めに私は生徒会室に行った。扉開けるのやだな。ちょっと緊張して扉を開けた。
「し、失礼しまぁす」
誰もいなかった。
とりあえずソファに座った。しばらくすると葵さんが来た。
「待たせてごめんなさいね。」
「いえいえいえ」
めっそうもない。
「紅茶淹れるわね。何がいいかしら？」
こ、紅茶。私はそういう女子力は持ってない！
「こここ、紅茶。えっと……」
「はぁ」
ため息つかれた…！！
「じゃあ、アールグレイ、ジャスミンティー、アップル、ダージリン、あ、そうだ。最近リゼという珍しい紅茶をいただいたの。何がいいかしら」
ゼンッゼンわからない。でも
！！
乙女ゲーム【カフェで恋しよ】攻略した時ジャスミンティー選ぶのか正解だったな！
よし
「えとじゃあジャスミンティーで」
「リゼがオススメだけど、まあいいわ。入れてくるわね」
うん。セーフ。
紅茶を持ってきて、葵さんも席に着いた。
「単刀直入に言うわ。貴大のこと好き？」
ははは、花巻君！？