花巻くん攻略本がほしい!

□文化祭
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青葉祭、まあ文化祭まで1ヶ月となった。



わたしは今かなりピンチな状況だ。



私があまりに部活に来ないことに周りが怒ってしまったのだ。



文化祭では美術部は自分の作品と演劇部の大道具の背景を描くのをやっているのだ。



しかし今年演劇部は人数が少なく、美術部からも少し舞台に出て欲しいというお願いがあったのだ。



そして誰が出るかという話になり、みんな嫌だと首を、横に振るので、揉めていたのだ。



そこで部長が1番部活に貢献してない奴にしようと。




そこでみんなは一斉に私を見る。



「あはは。………さよなら!」



私は猛ダッシュで美術室を抜け出して廊下を駆け出した。



しかしすぐに後ろには部長と副部長、会計がいる。



やばいやばい



すると教室に入りかける岩泉ちゃんを見つけた。



こころの中で謝って



「岩泉ちゃん!助けて!」


「はぁ?何言って、いで!」



岩泉ちゃんに思いっきり捕まってその教室に入り、扉をバタンと閉めた。



「岩泉ちゃん!今すぐ後ろのドアを閉めて開かぬようにしてくれ!!!」



「何言ってんだよ。なんでだ?」


「ああもう入ってきちゃうから!はやく!」



「理由を言わねえかぎりはやらねえぞ?追っかけまわしてる奴が可哀想だからな」



人選間違えたー!岩泉ちゃんは優しすぎた!!



すぐに後ろから3人が入ってきて、羽交締めにされた。



「いやー痴漢!!部長!離して!!」


「おい、何してんだおまえら。」


ナイス岩泉ちゃん!



「いやーこいつが部活サボってばっかでして。たまにはきちんと出てもらわないとこちらも大変で」



「え?お前、部活入ってたのか?帰宅部じゃなかったのか?」


岩泉ちゃん………そこからか。



「ええ。美術部にはいっているよ。中村さんはね。…………………みんなに知られてないほど来てないんですよ。」



「サボりか?中村。そりゃだめだろ」



ああ、正義モード入っちゃった。



もうだめか。短い人生だったな。



花巻くんとは結ばれなかったし。



遠い目をしていると、部長に叩かれて、



「お騒がせしてごめんな。岩泉」



「いや、ぜんぜん。部活はさぼるなよ中村」



引きずられて部室へと戻された。




そして契約書を持ち出された。



内容はこんな。



私は日頃の行いが悪いため、演劇部の劇に出ることを約束します。


ps.破ったら乙女ゲーぜんぶもやします。



わたしはこれに渋々とサインした。
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