花巻くん攻略本がほしい!

□ハートブレイク
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屋上に来た。



のに読んだ張本人、クソカワは一言も話さない。



「クソカワ〜いい加減話せよ〜、私待つのやだ。てか花巻君のとこ帰りた「好き。芹ちゃんのことが」




……………………



「は?え?」



「だから、好きだってば。」



「ちょ、クソカワ何いってんの冗談にもほどがあ「うるさい」



そういってクソカワは私の口を塞いだ。




思わず叩こうとした。でもその手を取られて屋上の床に押し倒された。



「んっ、ちょ」



「うるさいってば。」



床はひんやりしている。



「ね、やだっ、どいてよ、クソカワ!」



口を塞がれながらのためうまく話せない。




なんかクソカワがいつもとちがう。怖い……



「お願っ………」



思わず泣いてしまう。



しかしクソカワの声にやわらかさがでることはなく




クソカワは顔を上げて、



「その『クソカワ』っていうのもやめろよ」



と言う





なのに…………………




「なんであんたが泣いてんのよ…泣きたいのは私」



「うるさい、ごめん………でもホントに俺は……だって苦しいんでしょ。俺だったら毎日笑わせるよ?」



きっとわかってたんだ。私は。



及川が私のことを好きだってこと。



でもこいつの優しさに甘えて、花巻君のこと相談して、クソカワって呼んで………



ずっと傷つけてたんだなと最低なのはわたしだったかもしれないな



「わかったよ。いや、わかってた!ごめんね私ずっと、及川の気持ち無視して…」



及川はちょっと目を見開いてから切なげに細めて



「そんなこと言われたらなんも言えないじゃん。ねえ、1つだけお願いがあるんだけどさ。」



「なんでも…………とは言わないけど、聞けることは聞きたいや」



「ありがとう。俺のことを忘れないで欲しいんだ。芹ちゃんの中から消えたくないんだ」




「そんな簡単なこと……もちろん。忘れられるわけないじゃん、押し倒されて唇まで奪わらちゃったんだしネ」




「ごめんって」



「もういいよ。別に。」



「ありがとう」



「いい加減泣きやめよ。男でしょ」



「ごめんって」



「なんとなくなんだけどさ、徹って呼んでもいい?」



徹は目を見開いて



「もちろん」



と笑った。
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